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介護について

災害時でも頭皮や髪の毛が洗える?

災害時におこる「お風呂問題」

前回の記事にも書かせていただいたように、入浴・お風呂の優先順位は低く頭皮や髪の毛も同様です。

では、なぜ入浴・お風呂の優先順位は低いのでしょうか。

各都道府県「災害派遣活動」では大規模災害時の初期において入浴設備の優先度は低いが、出来.る限り早期にバリアフリータイプの入浴設備が利用できるよう 検討すると記載されています。

参考記事

(災害派遣福祉チームについての基本事項)(厚生労働省引用)

災害時の福祉支援体制の構築と 災害派遣福祉チーム(DWAT) .(内閣府防災情報引用)

※以下、各都道府県DWAT参考記事引用

大阪府災害派遣福祉チーム

福岡県災害派遣福祉チーム

石川県災害派遣福祉チーム

災害時にも頭皮が洗える「ナノミストバス ヘッドスパ」

災害時には、普段の生活が一変し、身の回りの清潔を保つことが難しくなります。特に頭皮や髪の清潔を維持することは、衛生面だけでなく、心身の健康を保つためにも重要です。そんな時に役立つのが「ナノミストヘッドスパ」です。

この記事では、災害時にナノミストヘッドスパを利用する理由、そのメリット、そして使い方について詳しく解説します。

ナノミストヘッドスパとは?

ナノミストヘッドスパは、粒子が毛穴や皮膚の隙間の汚れまで洗浄しシャンプー液なしでも、汚れを落とすことができます。

通常30~50Lが1~2Lで洗髪が可能です。ベッドでの洗髪も簡単にでき、洗髪時間も1~2分で終わります。少量の水で済むため、災害時のように水が貴重な場面でも使用しやすいのが特徴です。

災害時にナノミストヘッドスパが役立つ理由

災害時には水の供給が限られることが多く、入浴やシャワーが難しくなります。しかし、ナノミストヘッドスパなら、わずかな水で頭皮や髪の汚れを効果的に取り除くことができます。これにより、頭皮の清潔を保つことで、皮膚トラブルの予防や、清潔感を保つことでの精神的な安定にもつながります。

ナノミストヘッドスパのメリット

  1. 少量の水で使用可能: ナノミストは少ない水(通常30~50Lが1~2Lのみ使用)水が不足している災害時でも使用が可能です。
  2. シャンプー液が不要
  3. 頭皮への優しさ: 頭皮に優しく、強い刺激を与えないため、敏感な肌の方でも安心して使用できます。
  4. 携帯性と使いやすさ: ナノミストヘッドスパはコンパクトで持ち運びやすく、100V(家庭用電源)で稼働、特別な電力は使用しません。
  5. リラックス効果: 微細な粒子が頭皮を優しくマッサージし、リラックス効果も期待できます。災害時のストレス軽減にも役立ちます。

使い方の説明

  1. 準備: ナノミストヘッドスパを手元に用意し、水タンクに水を入れます。災害時には、飲料水を少量使用するだけで十分です。
  2. 頭皮や髪に使用: ミストを頭皮や髪に均一に噴射します。丁寧にマッサージしながら、汚れを浮き上がらせるようにゆっくりと動かします。
  3. 終了後のケア: 使用後は、タオルで軽く拭き取るだけでOKです。すすぎや洗い流しの必要がないので、手間もかかりません。

災害時にも使えるナノミストヘッドスパのまとめ

災害時の衛生管理は、心身の健康を守るために非常に重要です。ナノミストヘッドスパは、少量の水で頭皮や髪を清潔に保ち、リラックス効果も期待できるため、災害時にも非常に有用です。もしもの時に備えて、ぜひ一台持っておくことをおすすめします。

シャンプー液が不要な理由

ナノミストヘッドスパは粒子が毛穴や皮膚の隙間の汚れまで、洗浄しシャンプー液なしでも、汚れを落とすことができます。

シャンプーやカラーリングの際には従来のシャワーでは落としきれなかった汚れをナノ粒子により綺麗に落とすことが可能となっています。

ナノミストシャワーを用いた洗髪はシャンプーとコンディショナーを用いた一般的な洗髪とほぼ同じ同程度の洗浄力があると研究でわかっています。

大阪府立大学と共同研究

看護学部 論文発表 看護学部 学会発表
EAFONS16th 国際会議発表

[大阪府立大学 介護学部共同研究論文] 引用

<補足>

市販のシャンプーの主成分は、界面活性剤とよばれる頭皮から出ている、油分を落とすための薬品です。

界面活性剤には「浸透作用」「乳化作用」「分散作用」という3つの作用があり、それらが総合的に働いて、衣類や食器などの汚れを落とします。

洗い流しが起こると、炎症や肌荒れ又かゆみ匂いにもつながり人に必要な油分や水分も同時に取り除いてしまいます。

シャワーを1分間使うとどれぐらいの水が流れでる

意外と多いシャワー使用時の水の量

シャワーを使った場合に流れるお湯の量が意外と多いことはご存知でしょうか。

シャワーを1分間使ったときに流れる水の量は、使用しているシャワーヘッドの種類や水圧によって異なりますが、一般的な家庭用シャワーの場合、1分間におおよそ 8~12リットル の水が流れ出ます。

節水型のシャワーヘッドを使用すると、1分間あたり 6~8リットル 程度に抑えられることもあります。一方、水圧が高いシャワーや古いシャワーヘッドでは、1分間に 12リットル以上 の水が流れることもあります。

2Lのペットボトル5本~7本分が1分間に使われていることになります。

災害時に2Lペットボトル12本(合計24リットル)優先事項

災害時に2Lペットボトル12本(合計24リットル)の水がある場合、その水は限られているため、以下のような優先事項に沿って使用されるべきです。

1. 飲料水の確保

  • 最優先事項は飲料水です。人間は水がなければ生存できないため、まずは飲み水として使います。成人1人が1日に必要とする飲料水の目安は2~3リットルです。家族の人数や必要に応じて、計画的に消費する必要があります。

2. 調理用水

  • 次に優先されるのは食事の準備です。特に、インスタント食品や乾燥食品を調理するために必要な水の確保が重要です。調理に使用する水も最小限に抑えるよう心がけます。

3. 医療・衛生用途

  • 消毒や簡単な手当てをするための水も確保する必要があります。怪我をした場合の応急処置や、食器や手の洗浄に使うことで、感染症のリスクを減らします。

4. 最低限の衛生管理

  • 歯磨きや、顔や手を洗うなど、最低限の衛生管理に水を使いますが、これも可能な限り節約します。

災害時に水を使わない洗髪方法

災害時に水が不足している状況でも髪の清潔を保つための方法がいくつかあります。

1. ドライシャンプー

  • 市販されているドライシャンプーは、髪にスプレーやパウダーを振りかけ、油分や汚れを吸着させて髪を清潔に保つことができます。ブラッシングで余分な粉を落とせば、髪がサラサラに感じられます。

2. ベビーパウダー

  • ドライシャンプーの代わりにベビーパウダーを使用することも可能です。頭皮にパウダーを軽く振りかけ、指でマッサージすることで、油分を吸収してくれます。その後、ブラシでパウダーをしっかり落とすと良いでしょう。

3. ウエットティッシュ

  • アルコールフリーのウエットティッシュや洗浄用シートを使用して、頭皮や髪を拭くことで清潔に保てます。特に、前髪や髪の根元部分の油分が気になる場合に効果的です。

4. コーンスターチやタルクパウダー

  • コーンスターチやタルクパウダーも、ドライシャンプーのように使用できます。これらのパウダーを髪に振りかけて、マッサージし、余分な油分を吸収します。髪をブラッシングしてパウダーを落とすことで、髪がリフレッシュされます。

5. アルコールベースのヘアトニック

  • アルコールを含むヘアトニックを頭皮に塗布し、マッサージすることで、頭皮の油分や汚れを取り除けます。アルコールが蒸発する際に、清涼感も得られます。

6. 水を少量使ったタオル拭き

  • 少量の水で湿らせたタオルを使い、髪全体や頭皮を拭く方法もあります。水の使用量は最小限に抑えられますが、ある程度の清潔感を保つことができます。

7. 油分を吸収するペーパータオル

  • キッチンペーパーや吸油シートを使って、髪の油分を吸収することも可能です。ペーパーを髪に押し当てて、油分を吸い取ることで、髪のべたつきを抑えることができます。

8. エッセンシャルオイルの使用

  • 少量のエッセンシャルオイル(ティーツリーオイルやラベンダーオイルなど)を手に取り、頭皮にマッサージすることで、頭皮の匂いを抑え、清涼感を得られます。ただし、使用する際は、必ず肌に合うかどうかを確認してください。

9. コットンキャップやバンダナ

  • 髪の清潔感を保つのが難しい場合は、コットンキャップやバンダナをかぶることで髪を保護し、見た目も整えられます。これにより、髪の汚れが目立ちにくくなります。

これらの方法を組み合わせたり、適宜使い分けたりすることで、災害時でも髪の清潔さをある程度維持することが可能です。準備の段階でドライシャンプーやベビーパウダー、ウエットティッシュなどを備えておくと、いざという時に役立つでしょう。

介護で取り入れられていたペットボトルで行う洗髪方法

介護現場で取り入れられている、ペットボトルを使った洗髪方法は、水を少量で効果的に使えるため、災害時や介護が必要な方のケアに適しています。

この方法は特に、ベッド上での洗髪や、水が十分に使えない状況で活用されます。

以下にその手順を紹介します。

必要なもの

  • 2Lペットボトル(必要に応じてサイズを調整)
  • シャンプーとコンディショナー
  • タオル(数枚)
  • 洗面器または受け皿
  • プラスチック袋やラップ(防水対策)
  • コームやブラシ
  • 毛布やシーツ(濡れないように保護するため)

手順

  1. 準備
    • ベッドや椅子の上で洗髪する場合、毛布やシーツで周囲を保護し、水がこぼれないように準備します。髪を洗う人の頭の下にタオルやプラスチック袋を敷いて、漏れた水を吸収します。
    • ペットボトルにぬるま湯を入れ、蓋に小さな穴をいくつか開けておきます。これにより、シャワーのように水を少量ずつかけることができます。
  2. 髪の濡らし方
    • ペットボトルを軽く押しながら、少しずつ髪全体に水をかけます。髪がしっかりと湿るように、ゆっくりと行います。このとき、頭を少し後ろに傾けると、水が顔にかからず快適です。
  3. シャンプーの適用
    • 髪が十分に濡れたら、少量のシャンプーを手に取り、髪全体や頭皮にやさしくマッサージするように塗布します。指の腹を使って、頭皮をやさしく洗います。
  4. すすぎ
    • 再びペットボトルを使って、少しずつ水をかけてシャンプーを洗い流します。ペットボトルを上下に軽く押すことで、水が出る量を調整できます。洗面器や受け皿を使って、流れた水を受けると良いでしょう。
  5. コンディショナー(必要な場合)
    • コンディショナーを使用する場合は、同様に髪に塗布してから、再度ペットボトルを使って水で流します。
  6. タオルドライ
    • 髪を洗い終わったら、タオルで優しく押さえるようにして水分を取ります。このとき、髪を擦らないように注意し、優しくタオルドライします。
  7. 仕上げ
    • 最後に、コームやブラシを使って髪を整えます。ドライヤーが使える場合は、軽く乾かして完了です。

メリット

  • 少量の水で洗髪できるため、水資源が限られている状況でも清潔さを保てます。
  • 横になったままでも洗髪が可能なので、体を動かすことが難しい方でも利用できます。
  • 簡単で安全に行えるため、介護者にも負担が少ない方法です。

この方法は、介護現場だけでなく、災害時やキャンプなどでも活用できます。事前にペットボトルの蓋に穴を開けておくなど、準備しておくと便利です。

まとめ

災害時に水が限られている中で、ペットボトルを使った洗髪方法は確かに有効ですが、さらに効果的で水の節約にも優れた方法として、ナノミストヘッドスパの利用をお勧めします。

ナノミストヘッドスパは、微細なミストを使って髪と頭皮を優しく洗浄する技術です。この方法は、従来のシャワーやペットボトルを使った洗髪に比べて、驚くほど少ない水で効果的に髪を清潔に保てる点が大きな特徴です。

ナノミストは非常に細かい粒子で髪と頭皮に行き渡り、汚れや皮脂を効率よく取り除きます。また、ミストの心地よい刺激がリラックス効果をもたらし、ストレスが多い災害時にも精神的な安らぎを提供してくれます。

さらに、ナノミストヘッドスパは使い方が簡単で、準備や後片付けに手間がかからないため、忙しい災害時でも手軽に使用できます。特に高齢者や介護が必要な方にとって、負担が少なく、快適に利用できるのも大きな利点です。

災害時の生活を少しでも快適に、そして清潔に保つために、ぜひナノミストヘッドスパの利用を検討してみてください。これは、限られた水を最大限に活用できる、非常に有効な手段です。

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